HATAKITI 演劇の教科書|演技をする|第二部 心

第9章 想像力

想像したものを身体の中に置き、舞台上で生きてみます。

9-1 想像力とは何か

想像力は、まだ目の前にないものを思い浮かべ、それを自分の中で具体的にする力です。

演技では、舞台の上にすべてのものが実際に用意されているとは限りません。台本に「海辺」と書かれていても、舞台に本物の海があるわけではありません。そこにいる人物や、起きている出来事も、実際の生活とは違います。

それでも役者は、その場所にいるように、相手がそこにいるように、出来事が本当に起きているように行動します。そのためには、台本に書かれた情報から、目の前にはないものを想像する必要があります。

ただし、頭の中で映像を思い浮かべるだけでは十分ではありません。想像したものを、見える、聞こえる、触れる、感じるといった具体的な感覚へつなげていくことが大切です。

想像力とは、現実を忘れて別の世界へ行くことではありません。想像したものを、自分の身体や行動につなげることが、演技で使う想像力です。

図説① 想像力とは何か

やってみよう 想像したものを身体に置く

  1. 目の前に「海」があると想像する。
  2. 海の広さ、波の音、風、温度を思い浮かべる。
  3. その場所に立っている自分の身体を感じる。
  4. その場所にいるつもりで、ゆっくり歩いてみる。
  5. 最初に歩いたときと、何が変わったかを確認する。
にゃかきち

想像するだけじゃなくて、身体まで変わってくるんだニャ。

9-2 五感で想像する

想像したものを身体の中に置き、舞台上で生きてみます。

この節では「五感で想像する」について考え、役を生きるための土台をつくります。まず自分の感覚や考えに気づき、そこから舞台上の人物へつなげていきます。

図説② 五感で想像する

やってみよう

  1. 自然な状態で立つ。
  2. この節のテーマを一つ意識する。
  3. 身体や気持ちに起きる変化を観察する。
  4. 短い場面で試してみる。
  5. 最後に、何が変わったか振り返る。
にゃかきち

五感を使って想像すると、もっとその場所がはっきりしてきそうだニャ。

9-3 場所を想像する

想像したものを身体の中に置き、舞台上で生きてみます。

この節では「場所を想像する」について考え、役を生きるための土台をつくります。まず自分の感覚や考えに気づき、そこから舞台上の人物へつなげていきます。

図説③ 場所を想像する

やってみよう

  1. 自然な状態で立つ。
  2. この節のテーマを一つ意識する。
  3. 身体や気持ちに起きる変化を観察する。
  4. 短い場面で試してみる。
  5. 最後に、何が変わったか振り返る。

9-4 物を想像する

想像したものを身体の中に置き、舞台上で生きてみます。

この節では「物を想像する」について考え、役を生きるための土台をつくります。まず自分の感覚や考えに気づき、そこから舞台上の人物へつなげていきます。

図説④ 物を想像する

やってみよう

  1. 自然な状態で立つ。
  2. この節のテーマを一つ意識する。
  3. 身体や気持ちに起きる変化を観察する。
  4. 短い場面で試してみる。
  5. 最後に、何が変わったか振り返る。
にゃかきち

見えないものも、五感を使うともっとはっきりしてきそうだニャ。

9-5 相手を想像する

想像したものを身体の中に置き、舞台上で生きてみます。

この節では「相手を想像する」について考え、役を生きるための土台をつくります。まず自分の感覚や考えに気づき、そこから舞台上の人物へつなげていきます。

図説⑤ 相手を想像する

やってみよう

  1. 自然な状態で立つ。
  2. この節のテーマを一つ意識する。
  3. 身体や気持ちに起きる変化を観察する。
  4. 短い場面で試してみる。
  5. 最後に、何が変わったか振り返る。

9-6 想像したものを身体にする

想像したものを身体の中に置き、舞台上で生きてみます。

この節では「想像したものを身体にする」について考え、役を生きるための土台をつくります。まず自分の感覚や考えに気づき、そこから舞台上の人物へつなげていきます。

図説⑥ 想像したものを身体にする

やってみよう

  1. 自然な状態で立つ。
  2. この節のテーマを一つ意識する。
  3. 身体や気持ちに起きる変化を観察する。
  4. 短い場面で試してみる。
  5. 最後に、何が変わったか振り返る。
にゃかきち

想像したものを身体に置くと、演技に使えるんだニャ。

実践エチュード

想像したものを身体の中に置き、舞台上で生きてみます。

想像力から人物をつくる 10分

  1. テーマを一つ決める。
  2. 人物が置かれている状況を設定する。
  3. 想像力とは何かを意識する。
  4. 次に場所を想像するを加える。
  5. 想像したものを身体にするまでつなげて短い場面を演じる。
  6. 見る側は「どう見えたか」を伝える。
  7. 演じた側は「何を意図したか」を振り返る。

ポイント:大きく表現することではなく、小さな変化が人物の行動にどうつながるかを感じてみましょう。

にゃかきち

想像が身体につながると、人物が本当にそこにいるみたいだニャ!

第9章まとめ

考える → 感じる → 想像する → 身体にする

想像したものを身体の中に置き、舞台上で生きてみます。